ようやく飼主である我々夫婦への警戒心が薄らいできたのか、
或いはもう一歩進んで信頼してくれるようになったのか、
これまではもっぱらソラとばかり遊んでいた子が、
最近になってようやく「遊んで頂戴!」とばかりに、誘いをかけるようになりました。
きっかけは、昨年の暮れのこと。
積もった雪が溶けて庭がぬかるんでいたために、
一階のリビングにしか入れないようにしていたのを、
仕切りを外して、二階の和室と寝室を出入り自由にしました。
夜は階下のリビングで寝ている2匹ですが、
朝5時が過ぎて我々が目覚めたことを察知すると、一緒に階段を駆け上ってきて寝室に入ってきます。
特にサクラは、ベッドに飛び乗って、まだ横になっている我々の顔をなめまわすようになりました。
こんな遊びが、よほど楽しいのでしょう。
我家に来て以来、鳴き声を聴いたことがなかったサクラでしたが、
そんなことを繰り返すうちに、何かを要求しているのか、甘え声を発するようになってきました。
一方、要領の悪いソラは、未だに我々への遠慮があるのでしょうか…。
長年、先代の柴犬に遠慮させていたために、未だにその習癖が抜けきらないせいかもしれませんが、
一線を画して、「クーン、ク−ン」と泣きながら、ベッドの周りをうろつくのみなのは、ちょっと可哀想な気もします…。
しかし、家の中の自由な空間を拡げることによって、
2匹とのコミュニケーションが、少しばかり密になったような気がしています…。
その傾向は、特にサクラの方に顕著に出てきました。
連日の真冬日で、道の雪が解けることなく滑り易い状態で、トロトロとしか歩けないのですが、
サクラは、妻の呼吸を計るかのように、歩調に合わせてゆっくりゆっくりと歩いています。
雪のない時には、動物の鳴き声や匂いに敏感に反応しながら、どんどんとひっぱって行く子が…、です!
ソラも、無理やりに引っ張るようなことは最近はなくなりましたが、
足の長い猟犬タイプのために、短足の私との歩調が合わせにくく、
ついつい歩みが速くなってしまい、
時々「ユックリ、ユックリ!」と言いながら、手綱を締めなければなりません。
それに元来が臆病で、音に敏感に反応するために、
時々猟の鉄砲の音がなったりすると、我を忘れて引っ張ってしまう習癖が…。
進歩は遅いのですが、それでも着実に前進はしていると感じられるようになりました。