犬の里親日記(18)

すっかり我家の子に!

2013.1.29


サクラが我家に来てから9か月になりますが、

ようやく飼主である我々夫婦への警戒心が薄らいできたのか、

或いはもう一歩進んで信頼してくれるようになったのか、

これまではもっぱらソラとばかり遊んでいた子が、

最近になってようやく「遊んで頂戴!」とばかりに、誘いをかけるようになりました。


きっかけは、昨年の暮れのこと。

積もった雪が溶けて庭がぬかるんでいたために、

一階のリビングにしか入れないようにしていたのを、

仕切りを外して、二階の和室と寝室を出入り自由にしました。

夜は階下のリビングで寝ている2匹ですが、

朝5時が過ぎて我々が目覚めたことを察知すると、一緒に階段を駆け上ってきて寝室に入ってきます。


特にサクラは、ベッドに飛び乗って、まだ横になっている我々の顔をなめまわすようになりました。

こんな遊びが、よほど楽しいのでしょう。

我家に来て以来、鳴き声を聴いたことがなかったサクラでしたが、

そんなことを繰り返すうちに、何かを要求しているのか、甘え声を発するようになってきました。


一方、要領の悪いソラは、未だに我々への遠慮があるのでしょうか…。

長年、先代の柴犬に遠慮させていたために、未だにその習癖が抜けきらないせいかもしれませんが、

一線を画して、「クーン、ク−ン」と泣きながら、ベッドの周りをうろつくのみなのは、ちょっと可哀想な気もします…。

しかし、家の中の自由な空間を拡げることによって、

2匹とのコミュニケーションが、少しばかり密になったような気がしています…。


その傾向は、特にサクラの方に顕著に出てきました。

連日の真冬日で、道の雪が解けることなく滑り易い状態で、トロトロとしか歩けないのですが、

サクラは、妻の呼吸を計るかのように、歩調に合わせてゆっくりゆっくりと歩いています。

雪のない時には、動物の鳴き声や匂いに敏感に反応しながら、どんどんとひっぱって行く子が…、です!


ソラも、無理やりに引っ張るようなことは最近はなくなりましたが、

足の長い猟犬タイプのために、短足の私との歩調が合わせにくく、

ついつい歩みが速くなってしまい、

時々「ユックリ、ユックリ!」と言いながら、手綱を締めなければなりません。

それに元来が臆病で、音に敏感に反応するために、

時々猟の鉄砲の音がなったりすると、我を忘れて引っ張ってしまう習癖が…。

進歩は遅いのですが、それでも着実に前進はしていると感じられるようになりました。