我が家では、ほぼ30年間に渡って柴犬とともに生活をしてきました。
特に19年前からは、雄雌の2匹を同時に飼って、
一度だけですが、自宅で子犬4匹の出産を体験。
そのうちの雌2匹を残して、親子4匹とともに暮らしてきました。
その間、5年前にはブロット・ハウンド系らしき迷い犬(雌・推定6歳・ソラ)が加わり、5匹家族になったのですが…。
柴犬たちはそれぞれが天寿を全うし、昨夏からは、ソラ一匹だけとの生活になりました。
それぞれの最期には、それぞれに悲しい思いや、辛い思いがあって、
ソラを最後に、再び犬を飼うことは止めようと、夫婦ともに思っていたのですが…。
ところが、昨年の東日本大震災による多くの被災動物の存在を知った妻が、
「飼い主を失くした犬たちの余生が少しでも幸せになれるように、役立ちたい!これまで心の支えになってくれた子たちへの供養になるかもしれないし…」
こんなことを、言い始めたのです。
「例え老犬でも、幸せと思える余生を…。持病があってもいいのでは…」
ここまで言い切った、妻の熱意にほだされました…。
とは言いましても、僅かばかりの年金収入だけを頼りに生活する身分…。
「自分達の生活を、ひっ迫させない範囲で…」との条件で、ネット上で情報の収集を開始しましたが…。
しかし、長距離運転をする自信がなくなった今、被災地からの輸送手段がままならず、
結局は、県内の近隣の保健所で保護された犬を引き取ることになりました。
ただ、心配なのは、先住犬「ソラ」との相性です。
しかしこればかりは、頭でいくら考えても解決する問題ではありませんので、
出来るだけおとなしい子であることと、
私達が、常にソラをリーダーとして立てるように心がけることを、約束事としました。
結局ネット情報から選んだのは、犬種固有の性格にはある程度習熟していると自負する、雌の柴犬でした。
保健所で得られた情報は、ただ、推定5歳くらいまで、元気で人懐っこいというだけで、
健康状態に関する情報は、全くありません。
帰宅途中に、獣医さんに立ち寄って健康診断をしてもらったところ、フィラリアが陽性。
私は、ひたすら何も問題がないことを祈念していたのですが、
ネット上で保護犬の情報を掌握していた妻にとっては、ある程度覚悟の上だったとのこと!
早速、陰性化するまで約2年の長期戦で、毎日薬を飲ませることになりました。
名前は、保健所に向かう道筋で、桜が開花し始めていたということで、安直ですが、「サクラ」と名付けました。
「サクラ」と、先住犬「ソラ」との相性や、その生活ぶりは、折に触れて「放浪記」欄に書いていきますので、お読みいただければ幸いです!