愛犬のソラとサクラも夏バテ気味で、
滅多に使わないエアコンを除湿機能にし、
省エネに気遣いしながらも、何とか昼間の暑さをしのげるようにしています。
勿論人間も同様で、かなり疲れ気味…。
音楽が聴きたいという意欲はあるのですが、重厚長大系は受け付けそうもありません!
心地良く聴ける曲に、手が伸びてしまいます…。
今日は、オルガ・タヴェルスカヤのフォルテピアノによる、メンデルスゾーンの「無言歌集」をとりだしました。
フォルテピアノの音色を聴くと、いつも、小学校の講堂に置かれていたグランドピアノを想い出します。
19世紀の半ば以降に作られたのは、モダンピアノに分類されるようですので、
私の小学校在学時(1955〜62年)に、小学校にフォルテピアノが置かれていたとは考えられないのですが、
それでも私の記憶に残る講堂にあったピアノの、もっさりとした音色と、金属的で短めの残響は、
近年CDで聴くようになったフォルテ・ピアノの音色と、きわめて類似していたように記憶しています。
このCD(OPS 30-183)に収録されている第1曲目、Op.67-2(Allegro leggiero)がスピ―カーから流れ始めた途端、
小学校の音楽を担当しておられたO先生が、講堂でピアノを弾いておられるような錯覚に陥り、
同時に、小学校5年生の時に密かに憧れていた隣のクラスの学級委員長で、二学期途中からどこかへ転校してしまった、
そんな女性のことが懐かしく思い出されてしまいました。
このCDには26曲の無言歌が収録されていますが、他の曲を聴いても、そんな感慨が蘇らないのは、単に音色が懐かしいというのではないのでしょう。
あらためてこの曲のこの演奏を聴き直しましたが、むしろ最初に聴いた時以上に、懐かしさが強まりました!
「もしかして彼女に憧れていた54年前、O先生がこの曲を弾いておられたのを、何度か耳にしていたのではないか」
そんなことを、ふと考えてしまいました。
幼稚園の頃から、入学(園)時と、夏休みが終わって新学期が始まる頃の年に2回、違った誰かを好きになっていた私でしたが、
もし『初恋』の定義が、「会えないほどに、恋しさが募っていくような感情」であるとすれば、
私の初恋は、間違いなく小学校5年生の時に憧れた、隣のクラスの学級委員長さんでしょう。
当時の私には、女性を好きになったなんて、親・兄弟にも言えない恥ずかしい悩みでしたし、
彼女の名前を口にすることさえ恥ずかしいのに、誰かに住所訊ねることなんて、勿論できません。
夏休中、新学期が始まることを、ひたすら待ち望んでいたものでした。
始業式の時に久しぶりに目にした彼女の姿でしたが、それ以降は、多分一度も見かけなかったように思います。
彼女が隣町へ引っ越したことを知ったのは、秋の運動会が始まる前のことでした…。
Wikipediaを見ると、この曲の副題が「失われた夢(幻影)」!
ちょっと出来過ぎのような気もしますが…。
タヴェルスカヤの演奏するOp.67-2の無言歌、私の初恋の想い出の曲ということにしておきましょう!
でも、当時O先生がこの曲を弾いておられたのか?
その真偽だけは、知りたいような気がします……!