放 浪 記 (111)

国際オーボエコンクールin軽井沢 PartU

2012.10.8


オーボエ国際コンクールin軽井沢の二次予選、

急用が入ったり、白内障手術のせいか疲れ易かったこともあって、

結局18人の進出者の内、4人の演奏しか聴けませんでした。


その中の一人の演奏に関しては、

F.クープランの「趣味の融合第7番」は、典雅で気高さが漂う演奏でしたし、

A.ドラティの「協奏的二重奏曲」では、ハンガリーの田園風景を思わせる静謐な抒情や、恩師バルトークを思わせるマジャールの情熱的な力強さに惹き込まれましたし、

R.シュトラウスの「オーボエ協奏曲」では、古典的な均整のとれた形式の中に漂う静謐な寂寥感には、当然と聴き惚れてしまいました。

ただ彼は、当日風邪でもひいていたのか、息づかいの荒さが気にはなっていましたが…。


それはともかくとして、各曲それぞれに、曲に相応しくい思える感動を与えてくれた彼の演奏は、

素人耳(?)には、「落とされる理由は何もない」と信じていたのですが…。

結果をネットで調べたところ、本選出場者の中に、彼の名前を記載されていませんでした。


本選に進出した5名の演奏は、どれ一つとして聴いていません。

より素晴らしい演奏が展開されていたのかもしれませんが、

コンクールでランク付けすることの無意味さを、あらためて感じたものでした。

そして、何となく興醒めした気分に陥り、結局本選には足を運びませんでした。