今年還暦を迎える妻が、NHKの朝ドラを見ながら、溜め息を吐いています…。
「お前、そんなにエエ女かいな…?」と、思わず突っ込みを入れたくなったのですが、辛うじてその一言を腹の中に収めて…。
それはさて置いて、「ゲゲゲの女房」以来、NHKの朝ドラの人気が復活しているようですね。
「バブルがはじけた!」と言われて20年近く、
ひんしゅくを買いながらも、相も変わらぬバラィエティ番組が全盛を極めていたようですが(10年間、地上波放送を見ていなかったもので…)、
昨年度の「おひさま」、「カーネーション」、そして今回の「梅ちゃん先生」と、
単なる偶然か、或いは柳の下のどじょうを狙ったものなのかは知りませんが、
戦時中、或いは敗戦後の瓦礫の中から復興していく、そんな時代の人々を描いたドラマが続きます…。
私自身は1948年の生まれで、ドラマに描かれているような苦労は、全く体験していません。
父が勤めていた会社がつぶれて、一時期収入が途絶えたらしく、
子供の頃の朝食と言えば、ご飯の上に削り鰹を乗せて醤油をかけただけ。
朝に卵かけご飯が食べられたのは、年に2回、
春と秋の運動会の朝だけでした!
それも、鶏のように速く走れるからと、滋養をつける目的で…。
それでも、母の実家が農家でしたので、ひもじい思いをした記憶はなく、
毎朝満腹になるまで、茶碗に4〜5杯は食べていたと記憶しています。
ドラマで描かれていたような苦労をした記憶がない私ですが、
だからこそかもしれませんが、妻も私も物の無い時代のドラマにノスタルジーを感じながら、習慣的に朝ドラを見る日々が続いています。
「あぁ、昔はあったかい雰囲気で、ええなぁ!」と、呟く妻に、
「今を愚痴らずに、もっと前向きに…」と、思わず口をつきそうになりましたが…。
結婚生活35年、私も、随分賢くなりました!