放 浪 記 (95)

紳士のたしなみ

2012.3.24 


今年は、例年よりも一層寒さが厳しく、我家の周囲の道路は、積もった雪が消えずに、あちこちでアイスバーン状態!

転んで、骨折でもすれば大ごとですので、ウォーキングを極力自制していました。

にもかかわらず、食後のお菓子だけは普段通り食べていたために、体重の増加を少々気にしていた矢先のこと…。



愛犬との散歩中、対向してきた車が止まって、

同じ別荘地に住む医学部出身、現作曲家のAさんが声をかけてくださいました…。

「お久しぶりです!お元気そうですね…。頬っぺの辺りが少しふっくらとされて、良い感じですよ」。

ガツーンと一発食らわされた感じで、帰宅後体重を測ると、確かに2kg増えていました。


夕食時、妻にそのことを話すと…

女の受け止め方は違うのですね!

「なるほど!Aさんは、あんたみたいな男の変化でも、それくらい細かく気が付かはるんやね。

私はAさんとは直接話したことがないから、よう分からんかったんやけど、

女の人のちょっとした変化にも敏感に反応して、さりげなく褒め言葉をかけはるんやろね。

奥さん族に評判がいい理由、それやで!」

「なるほど!それが、女性から好意を寄せられる秘訣なんやな!」

「言っとくけど、あんたみたいにお洒落に興味のない人は、絶対に止めといた方がええで!

女がすっぴんなのか、入念に化粧しているのかも分からん人やから…。

的外れなことを言うて、ひんしゅくを買うのが関の山やと思うわ!」


確かに…。

不自然なまでに、顔中を真っ白に塗りたくっている人は別として、

化粧映えのしない顔と感じた場合には、

「あの人、殆ど化粧しない人やな!」と、未だに思い込む私!

それに、以前ウォーキング中にお会いしたAさんの奥さんに、

「少し太ったから、私も始めようかしら」と言われた時、

迂闊にも、したり顔でその効用を説いてしまった私…。

後で考えれば、「奥さんのような素敵なお方(いつもはそう思っているんですよ、本当に!)には、必要ないでしょ!」

そのようにさりげなく否定するのが、紳士としてのたしなみだったのでしょうね。


といった次第で、健康上の懸念は、いつの間にやら吹っ飛んでしまいました。

こんな脳天気さが、健康の秘訣かもしれませんが…。