放 浪 記 (92)

清 々 し い 朝

2012.3.10 


昨日の宵の口から降り始めた雪が、今朝起きると30cm近く積もっています。

とても散歩に出られそうもないので、愛犬ソラを庭に放してお茶を濁そうとしましたが、

べた雪のせいでしょう、動きにいつものシャープさがなく、用を足すと、すぐに家の中に入ってしまいました、


「さすがに、今日は新聞来てへんわ!」と、妻!

山の中にある我家は、どうしても除雪時間が遅れてしまうために、

「大雪の日には、配達できないこともありますので、その際には翌日配達!」というこよが、新聞販売店との合意事項となっています。

ですから、以前には何度か、配達されないこともあったのですが…。

しかし、5年ほど前に、担当して下さる方が今の女性に変わってからは、

少々の積雪は物ともせずに、配達用の軽四輪車を駆使して、一日たりとも途切れることなく配達して下さっていたのですが…。

「さすがに、これだけ積もれば…」と、納得していました!


「朝食前に、車の出入りする道だけは確保しておこう」と、二人で駐車場から町道に出るルートの雪かきを始めたのですが…。

春先に降る雪の重いこと、重いこと!

開始10分で、早くもギブアップ状態に陥り、食事にしようかと思った矢先に…。


「すみません!こんな雪の日に、わざわざ配達して下さって!」と、妻の声が…。

いつもより1時間以上遅くはなりましたが、

轍の跡が一本もついていない、新雪が深く振り積もった山道を、無理して配達してくださったのです。

「こんな大雪の中を、ありがとうございます。本当に助かります!」。

姿の見えない物陰からでしたが、誠実なご厚意に感激して、思わず大きな声で、感謝の気持ちを伝えました…。

そんな清々しい気持になった直後に、「腹がへったから、朝飯にしよう!」とは、妻に軽蔑されそうでとても言い出すことができず、

老体に鞭打って、更に20分以上、雪かきに専念した次第です、

2〜3日後には、筋肉痛で悩まされそう…。