昨年は、皆様ご承知のように『絆』でしたよね。
東日本大震災は、私ども夫婦にとっても、家族や友人は言うに及ばず、全ての人々との絆について、改めて考えざせられた、ショッキングな出来事でした。
昨年ほど、新聞等でこの一文字を頻繁に目にした年は、私の60年余りの人生の中でも、なかったと思います。
にもかかわらず…
昨年暮れのある日、「なぁ、“きずな”という字、正確に書ける?」
妻が、例によって謎かけのような言葉を発して、挑発してきました。
私が正しく書けないことを、ほぼ確信しているようです。
自分の考えている漢字の、どこが間違っていそうかを考えてみましたが、ちょっと思いつきません。
「こうと違うんか?」と、糸偏(いとへん)に半と書いたところ、
「やっぱりなぁ……。ほんまは、私も今日初めて気付いたんやけど、旁(つくり)が違うやろ!」
ちょっとだけ、賢くなったと思っていたのですが…。
ところが、今日洗面所で、何気なく「絆創膏」と書かれた箱を見て、「これも絆(きずな)という字を使うのか!」と気付き、
念のために、国語辞典で、糸偏に半の字との使い方の違いを知っておこうと、調べてみると…。
そんな字など、世の中に存在しないこと、初めて知りました!
妻に、「“ばんそうこう”と、漢字で書ける?」と訊くと、
案の定、「糸偏に半と違うん?でなかったら、絆?」。
妻も私と同じように、糸偏に半と書く漢字の存在を、全く疑っていなかったようです。
こんなバカな会話しているのは、我家だけなんでしょうね、多分!