放 浪 記 (81)

我家にも地上波が!

2011.12.10 


以前にも書きましたが、我家は周囲が落葉松林に囲まれていて電波状態が悪く、

NHKからは「地上波は受信できない」と引導を渡されており、

結局は宇宙に浮かぶ人工衛星を介して発せられるBS放送の電波しか受信できない状況に置かれていました。

当地に移住して9年半になりますが、多少の不便さは我慢しつつも、

逆に悪評高いバラエティ番組の誘惑に負けて無為な時間を過ごすこともなく、健全(?)な生活を送ってきました。


結婚以来、我家の一日はNHKニュースで始まり、NHKニュースで終わるという生活習慣が根付いており、

「これさえ見れれば!」と納得していたのです…。

ところが、今春の地上波デジタル化による番組再編成によって、事情は一変!

「パワーアップ」したはずのNHK-BSが、今までの3チャンネルから2チャンネルに縮小。

その結果、従来のBS2で放映されていた朝・晩のニュースが放映されなくなり、

少々古いCMの引用で恐縮ですが、我家のTV事情は、「クリープを入れないコ−ヒー」(どの年代の方までがご存知なのでしょう)のように、何か物足りない状態に…。


半年間辛抱してきたのですが、ついにホームセンターの「アンテナ工事受け付けます」の掲示を見て、窓口へ!

「どんなに電波状態の悪い地域でも、対応してきた」と自負する電気屋さんが派遣されてきました。

「木の葉の落ちた冬の間だけでもいから、せめてNHK総合・教育だけでも映るようにして下さい…」との願いを叶えようと、

新設するアンテナの向きを微妙に調性しながら、無事地元のTBS系も含めた3局が、何とか受信できるようになりました。


これでドキュメンタリーや教養番組も見ることができるとばかり、いざ番組表を一覧したのですが…。

NHK「教育」は、知らない間に「Eテレ」と名を変えて、特に平日は子供向けのチャンネルに様変わりしてしまっており、

我々の興味を惹くような番組など見あたず、なんだか騙されたような気分に…。

総合の方も、これまでBS放送では全く縁のなかった地域情報が、

あまりに事細かに報道されているために、その乖離に違和感を覚えてしまったり…。

正直言いますと、CATVじゃあるまいし、そんな細かい地域情報など、どうでもいいじゃないかと思えてしまうのです。

それでも、「折角、高いアンテナ工事代を支払って勿体ないから…」と言いつつ、妻はせっせと地上波にチャンネルを合わせています…。