震度4〜5弱の揺れを体験したものの、実害を被ることはなかった私どもでさえ、
それ以降はヒトが歩くことによって床が軋んだだけで、
或いは風で窓ガラスがガタッと鳴っただけで、
思わず身構えてしまう日常が続いています。
追い討ちをかけるように、TV画面に余震による揺れが放映される度に、
我家までもが揺れているような錯覚に陥ってしまいます。
私たちですらこんな状況ですから、
被害に遭われ、今もなお強い余震が続く地域で生活しておられる皆様の、
ご心労は「さぞや…」と、お察し申し上げます。
地震や津波による被害に加えて、
米・野菜・飲用乳などを生産する農家では、
原発からの放射能漏れによって、生産したもの全てを捨てざるを得ない、
そんな深刻な事態が追い討ちをかけています。
ところで、原発から遠く離れた場所で生活し、
大量被曝する恐れのない我々が最も心配しなければならないのは、
放射能による遺伝子変異の問題でしょう。
どのくらいの放射能濃度が、遺伝子にどのような影響を与えるのか、
専門家ですらそんなことを断言できないと思います。
ですから、将来出産にかかわる若い人たちは、避けるに越したことはないと思います。
しかし私共のように、今後出産に関与することのない年齢の者は、
少なくとも国の定めた基準値内に収まっている食品であれば、
風評に惑わされることなく、今まで通り購入し、食するつもりでいます。
スリーマイル島の原発事故から32年が、
チェルノブイリの原発から25年が経過していますが、
報告されている人体への影響を見ても、
大量被曝しない限りは、有意に発癌性が高まっているわけでもなさそうです…。
そして、65年前に広島・長崎の原爆を落とされた我が国が、現在は世界屈指の長寿国となっていること!
ですからスーパーも、安全性が表示された福島県の物産を積極的に店頭に並べ、
「みんなで協力しましょう!」と謳い上げて販売すれば、
理解を示す消費者は、決して少数ではない筈です。
放射能の及ぼす害を正しく理解した上で、
農家の方の生産意欲を削ぐような行動は、もうやめませんか!
被災された皆様には、
物心両面において事態が収束するには、今しばらくの時間が必要でしょうが、
悪夢のような3月は終わりました。
原発事故の早期収束を願い、今以上に酷い事態が生じないことを祈ります。