放 浪 記 (38)

1000円の恩恵…

2009.10.31 


ETC搭載車の休日高速料金が、どこまで走っても上限1000円になってから半年が経過しました。

高速道のパーキング・エリアの食堂や売店では、売り上げが大幅に伸びる一方で、

一般道沿いで営業しておられる飲食店や土産物屋さんがダメージを被ることは、当初から予想されたことでしたが…。


私の住む軽井沢での当初の予想は、

土日には東京近郊からの日帰り観光客が大幅に増加し、

特にゴールデン・ウィークやお盆の時期には、最寄りのインターチェンジから、駅周辺のアウトレット・モールや旧軽井沢にむかう道路は大渋滞に陥るのではないかと、

観光業界や飲食店はそれに大きな期待をかけ、

一般住民は、日常生活に大きな支障が生じるのではないかと心配していたのです。


ところが予測に反して、普段の土日はもとより、大型連休の時期になっても、期待や懸念したほどに車輌数は増えず、

むしろ昨年までの同じ時期よりも、少なくなっているように感じられました。


例えば練馬・大泉I.C〜碓井・軽井沢I.Cまでの料金は、普通車で3550円→1000円と、随分お得感があるのですが、

アウトレット・モールで働く人の話によると、

「1000円で軽井沢へ行ける!」ではなく、

「同じ1000円を払うなら、できるだけ遠くへ行こう」と考える人の方が、多数を占めているとのこと。


どうやら、地元の観光協会や商業施設では、昔からの軽井沢のイメージを過信して、憧れの地に気軽に足を運べるようになったと思いこんでいるだけのようで、

大多数の観光客は、色んな旅行先を天秤にかけて、より魅力ある選択をしているのかもしれません。

軽井沢というブランド名に頼るだけではなく、何がネックになっているのか、真剣に考えるべき時なのかもしれませんね。