放 浪 記 (35)

今時の結婚式

2009.10.5 


昨日、妻方の甥から結婚式の案内状が届きました。

ここ数年は、11人いる姪や甥が結婚適齢期を迎え、年齢順不同で次々と挙式するために、毎年のように夫婦どちらかが参席することになり、出費もばかにはなりません…。

親族以外の披露宴に出席する場合は、相手との関係や会場の格式を考慮して、少なすぎず多すぎずの相場を決めるのですが、

姪や甥の結婚については、平等に祝ってあげたいとの気持から、披露宴の規模や様式、参列の有無にかかわらず、一律いくらと決めています。

それでも案内状が届くと、とりあえずパソコンの前に座って、インターネットで会場の概要を見ながら、彼・彼女らの幼い頃を思い出しつつ、

「結構高くつくんやろうな。あの子は小さい頃から見栄っ張りやったからなぁ!」とか、「意外に堅実やないか!」とか言いながら、

会う機会も殆どなくなった今の姿に、勝手な想像をめぐらすのも楽しみなものではあります。


10年前には、仲人を立てずに挙式するカップルの割合が90%を超えたという新聞記事を読んで驚いたものでした。

“終身雇用の概念が希薄になり、上司との柵を懸念しなくなったため”との分析を読んで、「なるほど!」と納得したものでした。


年齢の順に結婚するという図式も、希薄になりつつあるようです。

30数年前の、私たちの時代では、まだまだ年齢順に片づけていくのが原則でした。

私的な話で恐縮ですが、「学生時代から付き合っている後輩と、結婚したい」と言い出した弟に対し、

父は「兄貴(私のことです)が先や!」と一喝したために、

「誰でもええから、とにかく早いこと結婚してくれ!」と、弟から懇願された、そんな時代でした。

結局は、弟が先に結婚し、私は熟考した末に今の妻を選んだ…、ということにしておきます。


結婚式場のホームページも、変わりましたね!『マタニティー・プラン』と銘打った商品が、正面切って堂々と掲載されていたのには、驚きました。

それに、“パーティー・レポート”と称して、モーニング姿の新郎と、ウエディングドレス姿の新婦と、そして可愛い赤ちゃんとのスリーショットも…。

この大らかさには、思わず笑ってしまいました。

でも、本当は結婚式なんて、末永くかかわりあうであろうお互いの親と兄弟だけで、ささやかに行うのが一番だと思うのですが…。