軽井沢に来て13年が経過、何度か雹に降られた経験はありますが、こんなに急激な気象変化を体験したのは初めてのこと。
やはり、地球温暖化によって、これまでに例のない異常な事態が生じる可能性が高まっている、と考えるべきなのでしょうか…。
唐突な気象現象が収まり、晴れ間が見え、穏やかさが戻ってくると、長らくご無沙汰していたスウェーデンの作曲家アルヴェーンの曲が無性に聴きたくなりました。
採り出したのが、これまで聴いたことがないのか、聴いたけれど全く印象に残っていないのかは不明ですが、交響曲第3番…!
イタリア旅行で得たインスピレーションを基に作曲されたそうです…。
【第1楽章:Allegro con brio】
華やかな王宮の様子を描いたような印象を受ける冒頭部。
さまざまなキャラクターが次々と登場するような、豪華絢爛、おとぎ話のような趣を有した、愉しい楽章です!
【第2楽章:Andante】
イングリッシュホルン(?)が奏でる抒情的なメロディーで開始されるこの楽章は、北欧の美しい自然を髣髴させると同時に、
曲の盛り上がりは、ラフマニノフ作品の濃厚な緩徐楽章をあっさりとしたようで、まるで映画音楽のよう…。
【第3楽章:Presto】
表示はされていませんが、実質はスケルツォ楽章でしょうね。
主部は、嬉々として鳴き、飛び回る鳥たちの躍動感が感じられる、自然界の生命力にあふれた音楽…。
中間部(トリオ部)は、自然の中で微睡むような、穏やかなファンタジーが魅力的!
【第4楽章:Allegro con brio】
とぼけたようなファンファーレで開始される終楽章は、まるでおもちゃの兵隊を主人公にした、童話的な楽しさが満載されています。
交響曲というよりも、4篇から構成される連作交響詩の趣…。
前作の交響曲第1、2番のような冗長さは影を潜めているということは、構成的にも堅固になっているのでしょう。
曲からストレスを感じることもなく、想像力を膨らませながら結構楽しめた作品でした。