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E.グリーグ:25のノルウェー民謡と舞曲

イェンス・ハーラル・ブラトリ(ピアノ) 


1869年、26歳の若き民族主義者グリーグ(1843-1907)が、

同じノルウェーの先輩作曲家で民族音楽の収集家でもあったL.M.リンデマンの「古今ノルウェーの山のメロディー」から素材を得て、編集した作品。

25の小曲から構成されたこの作品は、

大げさでなく、全ての曲に淡い抒情が漂う、心が洗われるような佳曲揃い!

曲ごとに、私がイメージする北欧という異国情緒と同時にメルヘンチックな雰囲気が漂う音楽。

暑い夏の季節に爽やかさを吹き込み、気持を癒してくれる作品を、また一つ知ることができました。


曲名が付けられた、全25曲の民謡や舞曲から構成されていますが、

活気に溢れた曲・メランコリーな曲・ノスタルジーに溢れた曲・荘重な曲等々…

それらいずれもが、爽やかな北欧に息吹に包まれて、メルヘンの世界へと誘ってくれる作品たち…。


演奏は、ノルウェーのピアニスト、イェンス・ハーラル・ブラトリによるもの…。


例えば第1曲の“スプリング・ダンス”は、待ちわびた春の到来に、心ひそやかに悦びに浸り、陶酔するような、静かな感動に溢れたもの…。

以下、つぎのような曲から構成されています。

尚、同名の曲もありますが、それぞれが全く異なった曲ですので…。


1)「スプリング・ダンス」
2)「若者」
3)「スプリング・ダンス」
4)「ニルス・タッレフェレン」(人名)
5)「ヨルステルの踊り」
6)「婚礼の調べ」
7)「ハリング」
8)「豚」
9)「私の目が苦しみに遭った時」
10)「求婚者の歌」
11)「戦いの歌」
12)「美しい太陽と蛇の王様」
13)「婚礼の行列の歌」
14)「悲しい心で私は歌う」
15)「この前の土曜日の夕べ」
16)「私は可愛い少女を知っている」
17)「アブとハエ」
18)「つまずき踊り」
19)「ホリェ・ダーレ」(人名)
20)「ハリング(国家の踊り)」
21)「セーテの谷の人」
22)「沼地を超えて」
23)「うちの婆さんを見つけなかったかい」
24)「婚礼の調べ」
25)「クローケルンドの大烏の婚礼」


曲名からイメージする曲想と、演奏から受ける印象の乖離の大きいこと!

日本人である自分と、北欧の人との感性の違いが大らかに楽しめる曲集でもあります!

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