その効果として、第1楽章では冒頭からピアノと管楽器とパーカッションの丁々発止とした掛け合いが際立ち、極めて野性的な躍動感に溢れた響きが…、
第2楽章では、静寂の中に秘められたエネルギー感の高まりが…、
フルオーケストラで演奏される終楽章は、全開された溢れんばかりのエネルギーの迸りを聴き取ることが出来ると思えます。
エントリーするのは、ゲザ・アンダのピアノとフリッチャイ指揮するベルリン放送管弦楽団による、名盤の誉れ高い演奏!
【第1楽章:Allegretto】
前述のように、この楽章では弦楽器が一切使われていなからでしょうか、
エネルギッシュで華やかに展開される民族舞曲が素朴に響き、
一層野性味が感じられるとともに、
むっとするような草いきれや、乾草の匂いが漂う農村風景が、自ずと髣髴されるのです!
穏やかなローカル色に満たされつつも、マジャールのエネルギーが垣間見れる演奏です!
【第2楽章:Adagio】
遥か遠くから雷鳴が響き渡る、明かり一つない漆黒の闇の世界に、
古のシャーマニズムの世界から呼びかける声が聞こえてきそうな、不気味さと懐かしさが…。
ピアノによる素朴な旋律は、次第に陶酔感を帯びていきます…。
【第3楽章:Allegro molto】
強烈な一撃によって開始され、荒々しく、野性味あふれる原始的舞踊が展開されるロンド楽章は、
スピーカーから汗が飛び散るような、白熱の演奏!
私が聴いた中では、マジャール民族やその歴史へのインスピレーションが掻き立てられる、超弩級の名演!
バルトークの苦手な方も、この演奏は是非ともお聴きになることをお薦めします!