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ジャック・イベール:交響組曲「パリ」

シャルル・デュトワ指揮  モントリオール管弦楽団 


パリで生まれ、パリで没した、生粋のパリジャンが描いた交響組曲「パリ」。

1931年に作曲されており、当時のパリの様子を想像しながら愉しめるこの曲を、デュトワ/モントリオール管の演奏で…。


【第1曲:メトロ】

早朝、人っけのまばらな地下鉄の駅に停車する列車。

警笛が鳴って走り出す力感と調子外れなウィットを感じさせる躍動感…。

前半部は、8年前に発表されたオネゲルの「パシフィック231」を想起します。


【第2曲:郊外】

ファンファーレが鳴り響き、華やかな催しが繰り広げられる本通り!

一歩入った裏道には、うらぶれた哀愁が漂います…。

最後のファンファーレも、ちょっと調子外れ…!


【第3曲:パリのモスク】

クラリネットによる旋律が異国情緒を漂わせますが、

モスクの敬虔さというよりも、むしろ艶めかしさを感じるのです…?


【第4曲:ブローニュの森のレストラン】

ビッグジャズバンドのゴージャスな響きや、

優雅なワルツに身を委ねて踊るパリジャン、パリジェンヌの華やかな生活ぶりが偲ばれます…。


【第5曲:イル・ド・フランスの客船】

ゆっくりと岸壁を離れていく客船の、重量感あふれる鈍重な動き…。


【第6曲:定期市のパレード】

華やかなマーチが鳴り響いて、活気に溢れたパレードの様子が…。

都会の商店街の賑やかさは、パリでも日本でも同じように、活気溢れるものなのですね!

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