最近聴いたCD

オリヴィエ・メシアン:7つの俳諧−日本の素描−

P.ブーレーズ指揮  クリーヴランド管弦楽団 


長年音楽を聴いていると、時には感性に磨きがかかってきたのではないかと期待して、

これまで全く理解できなかった曲に、無性にチャレンジしたくなることがあります。

今日のメシアン作曲の「7つの俳諧−日本の素描−(ピアノと小管弦楽のための)」も、そんな一曲!


1962年、妻でピアニストのイヴァンヌ・ロリオと共に来日した際、日本各地で受けた印象を音楽にしたもので、

「1.導入部」−「2.奈良公園と石灯籠」−「3.山中湖−カデンツァ」−「4.雅楽」−「5.宮島と海の中の鳥居」−「6.軽井沢の鳥たち」−「7.コーダ」

以上7曲から構成されています。


正直に申し上げると、素直に享受できた曲もあれば、全くインスピレーションが湧かない曲もありました。

「第1曲:導入部」では、笙の音色と舞を思い浮かべ、森閑とした癒しの空間を感じましたし、

「第3曲:山中湖−カデンツァ」では、溌剌とした鳥たちの鳴き声や所作が、マイナスイオンに包まれた森林を彷彿させるよう…

「第4曲:雅楽」では、空間に漂う笙の響きに、日本女性特有の艶やかさが感じられました。


その一方で、軽井沢の住人としては誠に残念ではあるのですが、

「第6曲:軽井沢の鳥たち」では、やたら鳥の声が甲高くって煩く感じられたのは、演奏に由来するものでしょうか?

特に冒頭の鶯の鳴き声は、「それは無いでしょ!」と、思わず突っ込みを入れたくなりました…。

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