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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第2番 ト長調 op.18-2 

ズスケ四重奏団 


今日は雲ひとつない快晴ですが、寒さは相変わらずで、昼間も0℃を超えない真冬日!

それでも、立春に向かって陽射しが日増しに明るくなるのを実感すると、

あと少しの辛抱で木々の芽ぶきも始まると、気持も明るくなってきます!

ベートーヴェンの初期の作品には、春を待つ心にも似た憧れや希望が感じられて、こんな晴れやかな日に聴くには、うってつけのもの!

窓の外に真っ青な空と、光り輝く雪景色を見ながら、初期弦楽四重奏曲の中から、第2番を聴きました。


【第1楽章:Allegro】

明るく開放的な雰囲気に支配され、

時に喜びや憂い、夢見るような表情が顔を覗かせ、

まさに青春真っただ中といった趣の、初々しい魅力に溢れた楽章です!


【第2楽章:Adagio cantabile】

第1部の憧れと厳粛さに満ちた音楽は、高貴な女性への想いでしょうか。

爽やかで活気に溢れた第2部を挟んで、

ヴィオラとチェロが主となる第3部では、一層厳かで繊細な音楽へと高まっていきます。


【第3楽章:Scherzo:Allegro】

春を迎える歓びのように、胸がわくわくするような主部と、

不安と期待への胸騒ぎを思わせるようなトリオ部。


【第4楽章:Allegro molto quasi presto】

呼びかけ、応えるように進行していくこの楽章は、

恰も知的な問答を楽しむかのように、限りなく白熱化していきます!

全曲の頂点に相応しく、若々しい感性が漲った、爽快で大変に充実したフィナーレです。


ズスケ四重奏団の第2番の演奏は、実直で瑞々しい感性に溢れていて、

なぜか憧れと希望に満ちた学生時代を思い出し、久しぶりに懐かしい感慨に浸ることができました。

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