弦楽合奏に加えて、3本のトランペット、2本のオーボエにティンパニが使われ、
華やかな宮廷の生活を髣髴させる、祝典的な色彩の強い作品です。
【第1曲:序曲】
荘重な付点リズムによる開始部と、それに続く早いフーガ風の部分から構成される、
フランス風序曲の形式で書かれた第1曲。
トランペットとティンパニの醸す華やかで勇壮な雰囲気の開始部も魅力あるものですが、
その後フーガ風に次から次へと展開されるきらびやかな音楽は、
いつ聴いても心が浮き立つ思い!
【第2曲:エアー(アリア)】
「序曲」から一転して、弦楽器だけで奏される第2曲は、穏やかで静謐な世界が…。
王侯貴族の内的な充実感を髣髴させる、宮廷賛美の音楽なのでしょうか?
途中でふとよぎる翳りが、レクイエムのような趣を感じさせ、曲の深みを際立たせるように思えます!
管弦楽版ならではの印象でしょうか…。
【第3曲:ガヴォット】
前曲から一転して、華やかで、力強い推進力を感じさせる第1のガヴォット。
中間部(トリオ部)にあたる第2ガヴォットには、穏やかな充足感が…。
【第4曲:ブーレ】
活発且つ快適な、如何にもスポーティーな印象を受ける舞曲。
シンコペーションで書かれた、飛び跳ねるようなリズムと、
スピーディーで、流れるような滑らかさが印象的です…。
【第5曲:ジーグ】
全曲に渡って、一貫して飛び跳ねるようなリズム感に溢れ、
且つ内的な充足感を覚える、
バッハならではの素晴らしいジーグだと感じます。
最近は話題にのぼることも殆どない、ミュンヒンガー指揮するシュトッツガルト室内管弦楽団の演奏ですが、
落ち着いた高雅な雰囲気を湛えたこの0コンビのバッハ演奏、私は大好きです!