ハンガリーの民族音楽研究に没頭した後に書かれたもので、
弦楽器に打楽器的な演奏法が要求されていますが、
同時にシェーンベルグの無調音楽の影響も受けていとも言われています!
今日エントリーするタカーチ四重奏団のCDでは、
第1部・第2部・第1部の再現部とコーダという3つのトラック分けられていますので、
これに基づいて印象を列記しますと…。
【第1部:Moderate】
厳しい静寂に支配された第1部は、
原始社会の目覚めを髣髴させる、神秘的な厳かさが漂います。
シャーマニズムに支配されたような印象は、
ストラヴィンスキー「春の祭典」と類似した雰囲気を感じるのです…!
【第2部:Allegro】
哀愁を含んだマジャール民族特有の旋律が、次第に荒々しい熱気をお似てくるさまは、
前述した「春の祭典」を思い起こす、血沸き肉踊る素晴らしい音楽!
【第1部の再現とコーダ:Moderate- Allegro vivace】
全てが灰燼に帰し、原始の祈りを思わせるような悲痛感を漂わせる再現部と、
そこから立ち上がる民族の強靭なエネルギーを思わせる、コーダ部!
タカーチ四重奏団の、静謐且つ厳格でありながら、アグレッシブな表現を聴くと、
マジャールの人たちの、誇り高き高さに、強い共感を覚えます。
タカーチ四重奏団2度目のスタジオ録音は、
この曲の至高の名演だと、私は思います!