最近聴いたCD

A.ドヴォルザーク:交響曲第5番 ヘ長調

ヴォーツラフ・ノイマン  チェコ・フィルハーモニー管弦楽団


ドヴォルザーク34歳の2875年の6〜7月にかけて書かれたもの。

全曲を通して、祖国ボヘミアの自然や、民族的な舞曲などが満載された作品!

それらの情緒が雑然と横溢していために(特に第1楽章)、

以前はまとまりに欠ける側面のみを感じていたのですが、

今日エントリーするノイマン/チェコ・フィルの2度目の録音を聴いて、

その横溢するボヘミア情緒を初めて楽しめたものでした。


【第1楽章:Allegro ma non troppo】

ホルンの響きがパストラールな響きを醸す中、

鳥の囀りを思わせるクラリネットやフルートの響き!

ボヘミアののどかな自然が髣髴された後は、

勇壮で力強い、覇気に満ちた舞曲が繰り広げられます!

展開部や再現部では、様々な形でのボヘミア情緒が繰り広げられ、

時に雑然とした印象は免れませんが、

瑞々しく、共感にう満ちた音楽と感じさせてくれるのは、

ノイマン/チェコ・フィルという、本場の演奏のみがなし得る業なのでしょうか!


【第2楽章:Andante con moto】

寂しげで、懐かしさを覚える民謡風の主題と、

ピチカートに乗って穏やかに奏でられる中間部。

慎ましく咲く野の花のような、

そんな人々の生活が偲ばれる、愛情溢れる佳曲です!-


【第3楽章:Scherzo、Allegro scherzando】

明るく快活な主部と、

特徴的なアクセントをつけたリズムが、力強く盛り上がっていくトリオ部。

開放的なボヘミアの農民生活を思わせる舞曲…。


【第4楽章:Allegro molto】

郷土の雄を讃えるように、親しみと懐かしさを覚える勇壮な序奏部!

土俗的な力強さを有した、舞曲風の主部の力強さと、

ボヘミアの黄昏時を思わせる、ノスタルジックな美しさ!

スメタナの「我が祖国」を思い浮かべるような、

大変に味わいの深い終楽章!

スピーカーからボヘミアの大気を流れてくるような、録音の素晴らしさも特筆ものだと感じました!

ホームページへ