オペラ自体が今日演奏されることは殆どないそうで、近年は、序曲のみが稀にコンサートにかかっている程度…。
でも、序奏部に続く弦楽器が奏でる旋律は(TPOがどうしても思い出せないのですが)、
幼い頃に聴いたことのある、大変に懐かしいものですし、
その後のギャロップ調の小気味好いリズムも、
運動会のフィナーレとして大いに盛り上がったクラス対抗リレーを思い出すような、
華やかで、心が浮き立つような、高揚感に溢れた音楽!
エントリーする演奏は、パレー/デトロイト響によるもの。
アクセルをいくら踏み込んでもびくともしない、
強い推進力とゆとりが感じられる、心地良い演奏です!
冒頭部は、壮麗で勇ましい、行進曲風のファンファーレで開始されます。
それが治まると、不穏さを予兆するようなパッセージが奏され、
チェロが物悲しい旋律を奏した後に、
ピチカートに乗って、前述した懐かしい感傷的な旋律が登場し、
クラリネット、フルートへと受け継がれることによって、異国情緒に溢れた哀愁が漂うこの部分は、素直に美しいと思います!
尚、この部分に関しては、デュトワ/モントリオールの素晴らしい演奏がありますので、こちらもお薦めしておきます!
ギャロップ風の活発な部分は、まさに心が飛び跳ねるように浮き立つ、乗りの良い演奏!
ストレス・フリーに楽しめる名曲だと思います。