今朝は未明から雷鳴が轟き、一時的にまとまった雨が…。
そのせいか、我家の周囲の落葉松林も一気に芽吹き、遅まきながら新緑の季節が訪れようとしています。
少し湿り気を帯びた風も、新芽の香りを帯びているようで、爽やかに感じられますし、
鳥たちも一段と活発に囀っているように聞こえてきます。
こんな心地良い朝でしたので、
久しぶりにバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番を、
名盤の評価が高いシェリング、グリューミオ、パールマンの演奏で聴き比べましたが…。
格調が高く峻厳さを漲らせたシェリング盤、
時に悠久の大自然に吸いこまれそうな静謐さを湛えたグリューミオ盤、
共に素晴らしいとは思いましたが、
今朝の晴れやかな気分にピッタリとはまったのは、自然の息吹が聴き取れる、パールマンの演奏!
次から次へと、様々なインスピレーションを喚起させてくれる多彩な閃きは、
多年にわたるスコア研究の成果に加えて、
技巧をひけらかさない技術の賜物かと、感じ入りました。
自然と一体化した感動が、極めて素直に伝わってくる第1楽章(Grave)。
一つの閃きを素材にして、互いに呼び交わすように、次々と果てしなく、多様に発展していく第2楽章(Fuga)の素晴らしい演奏!
一歩一歩、大らかに高みへと歩んでいくような、第3楽章(Andante)。
阿吽の呼吸というか、間髪をいれずに奇跡のように流れ、連なっていく雄弁な第4楽章(Allegro)の爽快さ!
曲の持つメッセージの多彩さが、素直に伝わってくる演奏だと、感じ入りました!