1830年の11月に、20歳で祖国ポーランドを離れた直後に勃発した独立のための革命は、翌年に鎮圧され、
ポーランド人は反逆者と見做されて、ショパンも又、様々な苦境を強いられることになります。
そんなさなかの1831年秋、パリに到着したショパンでしたが、経済的に恵まれず、
パリで最初に書かれたp.17の4つのマズルカは、出版や演奏するあてもなかったと言われています。
その後、社交界にデビューすることによって人気は急上昇、
op.24が書かれた頃には、パリ社交界の寵児として、
又楽壇においても、一流のピアニストとして、高い評価を受けることになりました。
【第1曲:ト短調】
哀愁を湛えた旋律と、素朴なマズルカのリズムの中に、祖国への郷愁や、希望の光が仄見える、私の大好きなマズルカの一曲です!
【第2曲:ハ長調】
3つの地方のマズルカのリズムが強調されて、荒々しさの中にも郷愁が感じられる情熱的な舞曲。
ルービンシュタインの演奏で、初めてこの曲のもつ民族的なエネルギーを認識した次第です。
【第3曲:変イ長調】
前曲とは対照的に、旋律が可憐で愛らしいマズルカ!
【第4曲:変ロ短調】
憂愁や憧れが千変万化していく、複雑なメッセージが込められたマズルカの傑作!
真摯に聴き込むほどに、多様なインスピレーションが刺激される、名曲中の名曲だと思います!
幾つかの演奏を聴き比べましたが、マズルカに関しては、今回もルービンシュタインの演奏をエントリーすることになりました…。