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F.ショパン:4つのマズルカop.24

アルトゥーロ・ルービンシュタイン(P)


op.24の4曲のマズルカが書かれたのは1833年とも、1834〜5年にかけてとも言われています。

1830年の11月に、20歳で祖国ポーランドを離れた直後に勃発した独立のための革命は、翌年に鎮圧され、

ポーランド人は反逆者と見做されて、ショパンも又、様々な苦境を強いられることになります。

そんなさなかの1831年秋、パリに到着したショパンでしたが、経済的に恵まれず、

パリで最初に書かれたp.17の4つのマズルカは、出版や演奏するあてもなかったと言われています。

その後、社交界にデビューすることによって人気は急上昇、

op.24が書かれた頃には、パリ社交界の寵児として、

又楽壇においても、一流のピアニストとして、高い評価を受けることになりました。


【第1曲:ト短調】

哀愁を湛えた旋律と、素朴なマズルカのリズムの中に、祖国への郷愁や、希望の光が仄見える、私の大好きなマズルカの一曲です!


【第2曲:ハ長調】

3つの地方のマズルカのリズムが強調されて、荒々しさの中にも郷愁が感じられる情熱的な舞曲。

ルービンシュタインの演奏で、初めてこの曲のもつ民族的なエネルギーを認識した次第です。


【第3曲:変イ長調】

前曲とは対照的に、旋律が可憐で愛らしいマズルカ!


【第4曲:変ロ短調】

憂愁や憧れが千変万化していく、複雑なメッセージが込められたマズルカの傑作!

真摯に聴き込むほどに、多様なインスピレーションが刺激される、名曲中の名曲だと思います!

幾つかの演奏を聴き比べましたが、マズルカに関しては、今回もルービンシュタインの演奏をエントリーすることになりました…。

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