初期の交響曲の中では、聴き手の想像力を刺激する愉悦感溢れる作品という点で、
彼の初期の交響曲の中では、私の飛びぬけて好きな作品!
ただ、交響曲という形式ですが、
独自の愉しさや美しさを有した作品が、オムニバス風に展開されていく趣は、
聴いていて心がワクワクします。
エントリーするディスクは、J.クリップス指揮する、コンセルトヘボウの演奏。
弦の木質系の柔らかな音色と、
フルートの雅な響きが絶妙にブレンドされた、素晴らしい演奏です!
【第1楽章:Allegro】
意気揚々且つ伸びやかな主題が、時折転調によって、愉しい物語の展開を予兆させるようで、まるでオペラの序曲を思わせます。
鳥の囀りを思わせるフルートの音色が、愉悦感を高め、想像力を掻き立ててくれる、見事な演奏です!
【第2楽章:Andante】
ヴァイオリンが奏でる、深い思いを歌うような美しい旋律は、まるでオペラのアリアのよう。
中間部での細かく動く伴奏は、動揺する心、或いは胸のときめきをを表現しているのでしょいか…。
【第3楽章:Menuetto-trio】
フルートが活彩りを添えるメヌエットは、
小鳥が飛び回る庭園のような、明るく華やかな美しさが…。
まどろみへと誘われるトリオ部のホルンの響きは、
お伽の国の悪戯者の妖怪に出会ったような、無邪気な驚き?
メルヘンチックで、愉しい音楽です。
【第4楽章:Allegro】
フレンドリーで軽快な、踊りのような音楽。
中間部の全休止で一瞬気分は変わりますが、
最後はみんなで手を取り合って、大団円へと向かっていきます、
モーツァルト作曲のミニ・オペラを観るような、愉しい交響曲!
クリップスとコンセルトヘボウのコンビならではの、なんとも味わい深い演奏です!