:ハンガリア狂詩曲第2番
音楽教育の仕上げの為に12歳の時両親とともにパリへ赴き、
その後両親の母国ドイツに移住。
生活拠点をドイツに置いて、音楽活動を行いましたが、
少年期を過ごしたハンガリーには、強い愛着を抱いていたようです。
とりわけロマの音楽は強く印象に残っていましたが、
彼はそれをハンガリーの民謡と思い込んでいたようで、
1846〜86年の間に 、自らのピアノ演奏のために、19曲の超絶的な技巧を要するハンガリー狂詩曲を作曲しました。
今日エントリーする第2番は、言わずと知れた超有名曲!
私がこの曲を初めて聴いたのは、ストコフスキー指揮・編曲による/RCAビクター響の演奏。
ステレオ黎明期の優秀録音として知られ、
音の分離が極めて鮮明で、様々な楽器の音が、スピーカーもあちこちから出てきて、しかも響きは今聴いてもゴージャスで、且つスペクタクル…!
ボリュームを目一杯上げて、音の洪水に浸る快感に心酔していたことを、鮮明に記憶しています。
マズア指揮するゲヴァントハウス管のディスクは。そんな演奏と比べると、極めて地味なもの!
且つ、ロマ音楽の特長と感じている熱っぽさとは一線を画したものですが、
その代わりに、華麗な、或いは情熱的な演奏からは聴越えてこない、味わいが感じられるのです。
チャルダーシュと同じように、哀愁を帯びた「遅い部分」で開始され、
「速い部分」では、情熱的に盛り上がっていくのですが…。
マズアの演奏では、
「遅い部分」では、ロマの負った運命てきな運命を物語るかのように、苦役に堪えRつように奏され、
「速い部分」では、一転して陽気で楽観的な性格を表現した舞りの音楽が繰り広げられます。
踊り疲れて、心地良いまどろみが訪れますが、
最後は突然目覚めたかのように、劇的に終了!
中学生時代に、何度も繰り返し聴いて、フレーズの隅々までがインプットされている曲ですが、
それとは一味違った、滋味深さが実感でき、華やかなだけの今日ではないと感じ入った演奏でした。