最近聴いたCD

N.パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番 

五 嶋 み ど り(ヴァイオリン)
レナード・スラットキン゙指揮  ロンドン交響楽団


パガニーニのヴァイオリン協奏曲の中では、最も有名な曲!

コンクールで優勝するなどしてマスコミで採り上げられ、CDデビューする若手ヴァイオリニストの多くは、この曲を録音しているのではないでしょうか。

余談ですが、コンサート情報を眺めていても、最近活躍している日本人ヴァイオリニストって、なぜか女性ばかりのように思うのですけど…?


今日エントリーするのは、五嶋みどりさんが15歳の1987年に収録したもので、

初めて聴いたのは、もう25年も前のことなのですね!

その時には、けなげなまでのいじらしさを感じて、胸が熱くなった記憶があるのですが、

そんな印象は、今聴いても変わりなく伝わってきます。


【第1楽章:Allegro moderate】

オーケストラが、期待に胸をときめかせるような明るく軽快な旋律を奏でたあと、独奏ヴァイオリンンが登場しますが、

最初の音が鳴り響いた瞬間から、15歳のMidoriの鋭い感性の迸りに惹きつけられます。

この楽章は23分に及ぶ長大なものですが、

若々しく瑞々しい感性が、自在に天空を羽ばたくような素晴らしい演奏です!

この楽章、独奏ヴァイオリンが素晴らしければ素晴らしいほど、

それに反比例して、オーケストラが貧弱に聴こえてしまうのですが、

これって、パガニーニが自分を目立たせるために仕掛けた罠なのでしょうか…。


【第2楽章:Adagio】

オーケストラによって悲劇的な雰囲気が用意された後、

独奏ヴァイオリンがヒロインのモノローグを奏でるような趣。

いたいけない少女の心の内が切々と語られます。


【第3楽章:Rondo(Allegro spirituoso)】

切れ目なく続くこの楽章も、先ずオーケストラが軽快なリズムを刻みながら、主役の登場をお膳立てします。

ここでの独奏ヴァイオリンも、若々しく清々しいもので、まるで春の息吹がy伝わってくるよう!

聴難技巧を駆使されていると言われていますが、

その奏法が、時に春風のように、

時に鳥の囀りのように心に響いてきます。

ストレスフリーに聴ける、25年来の私の愛聴盤です!

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