最近聴いたCD

M.ムソルグスキー:はげ山の一夜
(歌劇『ソロチンスクの定期市』より) 

クラウディオ・アバド゙指揮  ベルリン・フィル
ベルリン国立歌劇場合唱団・他


原曲は、聖ヨハネ祭の前夜、はげ山に地霊が現れ、手下の魔物や幽霊、精霊達と大騒ぎをして、夜明けと共に去っていく、というロシア民話を基に作曲されたもの。

作曲者自身によると、民話に基づいて、聖ヨハネ祭の前夜に禿山で起こる不思議な出来事(魔物たちの集合―おしゃべりや噂話―サタンの行列と邪教賛美―魔女たちの盛大な夜会)を描いたとされています。


おどろおどろしさを漂わせつつも、迫力は満点で、

終曲では、心が洗われるような清々しい夜明けが訪れ…、

ディズニー映画でも使われていて馴染み易く、クラシック音楽を聴き始めた頃から大好きな曲でしたが、

これはリムスキー=コルサコフによる編曲版(但し、映画はストコフスキーによる編曲版)。


で、今日エントリーするのは、

作曲者が原曲の一部を変えて、テノールと合唱を加え、

自作の歌劇『ソロチンスクの定期市』の第3幕に、「若者の夢」という合唱曲として用いられたもの。

アバド指揮のベルリン・フィル他による演奏です。


率直に言って、リムスキー=コルサコフ版で聴いてきた私の耳には、

オーケストラの迫力不足や、

終曲部の清々しい雰囲気に欠けるように感じられて、

そんな理由から、全面的に満足できるものではないのです…。


しかし、オーケストラの粗野で荒々しい表現は、リムスキー=コルサコフ版にはない魅力ですし、

合唱を用いることによって、

魔物たちの野卑な挙動や、

夜明とともに一瞬にして姿をかき消すなどの場面が、

リアリティー豊かに、生々しく表現されています。

そして終曲では、ロシア正教の讃美歌(チャイコフスキーの序曲『1812年』冒頭に出てくる旋律)が厳かに歌われ、

宗教的な雰囲気が漲るのも、また一味違った魅力!

この曲がお好きな方には、一度お聴きになることをお薦めします。


尚、私の所有するCDでは、“St.Jhan’s night on the bare mountain ”と、原典版に基づいたタイトル名で表記されていますので、念のため!

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