チェロの名手として知られたプロイセンの国王フリードリヒの恩寵を期待して書かれた、と推測されています。
どちらも長大な序奏部を持つ作品ですが、
堂々とした押し出しで、気高い威厳すら感じさせる第1番!
思索する賢人を思わせるように、内省的な歌で始まる第2番!
それぞれが、国王の人となりを褒め称えているように感じつのですが…。
ベートーヴェンの思惑はさて置いても、チェロソナタ第2番は、深々とした抒情と溌剌として瑞々しさが際立った、初期の傑作の一つだと思います!
今日エントリーするのは、マイスキーのチェロと、アルゲリッチのピアノによる演奏。
ベートーヴェンにしては、カッコ良過ぎ!
アルゲリッチの奔放なテンポに、チェロが十分に歌いきれていない部分もあるのですが、
それが逆にスリリングでもあり、颯爽とした魅力ある演奏と感じられるのです。
第1楽章:Adagio sosutenuto ed espressivo-Allegro molto piu tosto presto
深い思索を感じさせるかのように開始される序奏部は、、
内省的に深々と歌われるチェロの美しい響きと、
アルゲリッチの繊細な表現が際立ちます!
主部での丁々発止とした掛け合いは瑞々しく、
溌剌とした青春を謳歌するよう…。
第2楽章:Rondo、Allegro
アルゲリッチの颯爽としたピアノに対し、必死に食らいつくマイスキー…
そんな構図が彷彿される楽章です!
しかしチェロが歌う部分では、有無を言わせぬ自己主張が…。
丁々発止としたやり取りから、若々しい生命の息吹を漲らせた、素晴らしい演奏が展開されます。
ベートーヴェン嫌いの方にも、お薦めできる演奏だと思うのですが…。