最近聴いたCD

F.グローフェ:ミシシッピー組曲   

キース・ロックハート指揮  ボストン・ポップス管弦楽団


昨日の梅雨寒のような気候が一転、今日は真夏を思わせるような暑い一日になりました。

標高950mの森の中に住んでいる私も、パソコンでこの原稿を書くために、半袖シャツ一枚になって机の前に坐っています。

今日エントリーするのは、アメリカの作曲家グローフェ(1892-1972)の『ミシシッピー組曲(音の旅)』。

グローフェの作品、以前には組曲『グランド・キャニオン』をエントリーしていますが、

その文章を読み返すと「梅雨の鬱陶しさを晴らすために…」と書いています。

グローフェの作品は、どうやら私にとっては、梅雨の季節の憂さ晴らしに最適の曲のようですね!


【第1曲:河の父】
ミシシッピー河にかかる朝靄、雄大な流れを髣髴させる音楽からは、大河が与えてくれた恩恵への感謝の気持ちが溢れているようで…。

【第2曲:ハックルベリー・フィン】
マーク・トウェインの同名小説に描かれた主人公の、颯爽と出没するやんちゃな姿が、コミカルに描かれています…。
昔、ディズニーのアニメでしばしば使われていた音楽では…?

【第3曲:懐かしきクレオールの時代】
クレオールとは、1803年アメリカが買収する以前の仏領ルイジアナ(ミシシッピー河流域の15州にまたがる広大な土地)の移住者を先祖に持つ人を意味する。
夕陽に照らされたミシシッピー河の畔に佇み、遠い昔を懐かしむような、深い趣が感じられる佳曲…。

【第4曲:マルディ・グラ】
マルディ・グラとは、フランス語で「肥沃な火曜日」、即ち謝肉祭の最終日のこと。
謝肉祭の賑わいを描いた、いかにもアメリカ的な陽気な音楽です!  


演奏は、『American Vision』と題されたCDに収録されたもので、キース・ロックハート指揮するボストン・ポップスの演奏。

『グランド・キャニオン』でエントリーしたスタロンバーク盤のように、映画館の大スクリーンに映し出される迫力ある映像を髣髴させる演奏とは一線を画したもの。

繊細さの点では、こちらの演奏が勝ると思えますが、いずれにしてもストレス・フリーな楽しい曲です!

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