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トラブルが発生して泣く泣く組み合わせを変えざるを得ない時、必ずリファレンスとして聴く音楽があります。
ジャン・ポール・マルティーニ(1741-1816)の『愛の喜び』という歌曲です!
四半世紀ほど前に、某国産ウィスキーのCMに登場したアメリカのソプラノ歌手キャスリン・バトルの、
大自然をバックに歌う眉目麗しい容姿と、どこまでも透明なクリスタルのような美声に触れて、
心を奪われた人は少なからずいらっしゃったようです。
私もその映像に惹かれて、CM用に録音された9曲、時間にして25〜6分を一枚に収めたCD(3000円)を購入しました。
中でも、ナンシー・アレンというハーピストの伴奏で歌われるリスト『夢に来ませ』、オブラドールス『なんてきれいな髪の毛』、そして『愛の喜び』の3曲は、
透明で粒立ちの美しいハープの音色と、柔らかくどこまでも透明に伸びて行く歌唱が絶妙にマッチしており、これにすっかり惚れ込んでしまったのです。
このディスクが好ましく再生できないオーディオなど、私には論外のものと思えるのです。
マルティーニは、ドイツ生まれでフランスを活躍の場とした作曲家で、フランスの詩人ジャン・ポール・クラリスの詩に曲を付けたもの。
声を楽器の一つと考え、意味を考えずに聴くことが多い私は、
『愛の喜び』という曲名と、透明で美しい旋律から推して、「人を愛し、愛されることを歌った曲」と思い込んでいましたが、
「愛する女性に裏切られた男の、一生消えることのない心の傷を歌った曲」とか…。
知人から「披露宴に相応しい曲を推薦して欲しい」と依頼された時、これを一番の候補に挙げようとしましたが、念のために詩の意味を調べたお蔭で、恥をかかずに済んだ次第です。
超癒し系の曲であり、演奏だと思います。
我家に来られたことのある全ての皆さま!
ご記憶にないかもしれませんが、必ず一度はお聴きになっている筈です!