歌劇の第5幕第2場で、各国の美女が登場して、ファウストを誘惑する場面の音楽です。
全7曲のうちの少なくとも5曲は、昔、番組のテーマ曲として使われていたほどの馴染み易い曲集。
お聴きになれば、「ああ、あの曲か!」と納得される曲が多く含まれています。
いきなりトロンボーンの強奏で、物々しく開始されますが、すぐにおなじみの優雅なワルツで、心が和んでくる【第1曲:ヌビア人の踊り】
鼻もちならない、勿体ぶった音楽が続く【第2曲:クレオパトラと黄金の杯】
楽しくって、お伽の国でお菓子に囲まれているような幸せな気分になれる【第3曲:ヌビアの奴隷の踊り】
作曲家グノーは、天下の美女がお気に召さないのか、第2曲同様、寄り付き難い雰囲気を醸す【第4曲:クレオパトラとその奴隷の踊り】 奴隷の踊りの部分だけは、愛らしさが感じられます。
少し憂いを含んだ表情で、ハープの伴奏で美しく舞われる、優雅な【第5曲:トロイの娘たちの踊り】
ちょっと気取って、すました表情が愛らしく感じられる【第6曲:鏡の踊り】
一気に狂乱の場へと盛り上がっていく【第7曲:フリネの踊り】
小沢征爾指揮するボストン交響楽団の演奏は、この曲の優雅さや楽しさを感じさせてくれる、刺激臭が全く感じられない演奏。
指揮する小沢さんの楽しげな表情が、目に浮かんでくるようです。