FMから流れてくる冒頭部分をたまたま耳にして、「ああ、あの時の!」と、すぐに気付きました。
その時の先生の、「偉い作曲家が、我々凡人のために書いてくれはった、面白うもない曲!」とのコメントまで思い出すという、おまけつきで…。
「たった今言うた大事なことは、すっかり忘れてるのに、どうでもええ昔のことはしっかり憶えてて…。一体どんなアタマしてんの!」と、昔から妻によく叱責されたものでしたが、最近は私に負けず劣らずの状態に…。困ったものです!
冒頭の管弦楽によって高らかに奏される壮麗かつ雅な格調高い旋律は、今聴いても心惹かれる印象的な音楽。編曲が素晴らしいのでしょうね!
主題提示後の変奏部分は、先生のおっしゃったようにつまらん曲だと、長い間信じ込んでいたのですが、
サイモン・ラトル指揮する、明快で嬉々とした演奏を聴いて、印象は一変。
あらためて各々の楽器が持つ特色や効果を確かめつつも、いつの間にか曲に惹かれながら、全曲を聴き終えていました。
特に面白かったのは、最後の息もつかせぬフーガ部分。
鳥たちのさえずりを思わせるフルートとピッコロに始まって、登場順に各楽器がパッセージを追いかけるさまは、めくるめくような圧巻の迫力でした!
そして全ての楽器が登場し終わると、テンポが落とされて冒頭の主題がより壮麗に奏され、演出効果は満点!
こんな曲を聴いていれば、頭脳の活性化にもつながるような気がします。
青少年だけでなく、熟年親父のストレス発散にも最適な曲だと感じた次第です。